半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

時事ネタ・新しいこと

ドローン銃は多分やむにやまれず使うことになるだろう

2019年, 遥照山暖冬であるとはいえ、さすがに一月は寒いですね。* * *hanjukudoctor.hatenablog.com人口減少社会では田舎のインフラは更新されず荒れ果ててゆくであろう、と以前に書きました。僕たちの住んでいるこの社会の衰亡は少し寂しくもある。 が、…

『日本婚外子協会』設立を

www3.nhk.or.jpまあ、そうなんですけれどね。 日本の将来を予測する少子化推計には、まあまあ少子化対策がうまくいった場合、普通の場合、うまくいかなかった場合みたいにシナリオ別にはなっているけれども、別に今回の報道は、出生数がこのシナリオの低位シ…

年賀状の意味と今後

2020年、仙酔島。: あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願い申し上げます。hanjukudoctor.hatenablog.com以前に書いたことがありますが、最近は正月らしさをあまり味わったことがない。 年末年始は、アルバイトの非常勤の先生で病院の日当直…

後期高齢者の2割負担は、診療環境をどう変えるか。

まだ、もう少し先の話だが、これまた剣呑なニュースがやってきたぞ。 www.tokyo-np.co.jp現在1割の後期高齢者の自己負担比率を、2割に上げてゆくらしい。ちょっと前に財務省が「医療費を下げますよ!」みたいに名言していたニュースがあった。 (あ、これ…

病院のバトルロワイヤルが始まった。

9月26日、全国の医療機関を震撼させるニュースが走った。www.nikkei.com全国の公的病院の中で、近くに同等の科があるけど、症例の集積が悪い病院、救急やガン医療などの実績がやや悪い病院をスコアリングし、悪い方から424の病院がリストアップされ、厚生労…

オリンピックのマラソン、いっそのこと夕張でやれば?

www.nikkansports.com オリンピックのマラソンは酷暑でどないすんねんという指摘は前からあった。どう決着するのか興味があったけど、結局IOCの意向で札幌になったらしいね。 「選手ファースト」としてはまっとうな結論だとは思う。hochi.news 景色が…とか言…

最期の末梢点滴、どうしてますか?(その2)

これも息子撮影前回の続きです。 hanjukudoctor.hatenablog.com 胃瘻・経鼻チューブは減りつつあり、自然な看取りは増えた。 この場合末梢点滴をどこまで行うかには、現在定見はない。 病院では多くの場合末梢点滴を中断することは少ない。 一方介護施設・在…

最期の末梢点滴、どうしてますか?(その1)

写真のクオリティがいきなり上がりましたが、この写真は昆虫&写真マニアの息子が撮ったもの今回のブログの内容は、今年の9月28日に名古屋で行われた全日病(全日本病院学会)で発表した内容です。*1* * *「ご飯が食べられない時」に、どうしますか? …

文春「砲」は、結局何を攻撃していたのか

この写真に悪意はないからな。2019年、息子撮影。日本の出生数が過去最低を記録した。 www.nikkei.com私は1974年生まれの団塊ジュニア世代だ。 今年45になる(なった)。 人口動態でいえることは、団塊ジュニア世代はその人口規模にもかかわらず再生産のピー…

スカートとパンツ

前回のエントリー。たくさんブックマークもいただいたし、いっぱい批判もいただきました。しっかしさあ、僕、別に財務省の人間じゃありませんぜ? 政策動かしているわけじゃないし、税の専門家でもないし。 インフルエンサーでもない。包括的に税を論じてい…

やっと消費税の意味がわかった

広島駅の少し北のところでオクトーバーフェストみたいなことやってた。2019年10月1日、消費税が8%から10%にあげられることになった。 数年越しで、紆余曲折あったが、やっとやっとの増税ということにはなる。 もちろん、ここに来るまでには、さまざまな異論…

臨床研修指導医講習会

先週末、東京の某所にて、臨床研修指導医の講習を受けてきました。 (あ、これは、研修医を指導する医師のための講習会ということになります。具体的にいうと、研修医を指導する場合に、 指導も俺流じゃいかんわけだし、評価の方法もきちんと評価表というも…

終わりの始まりなのか、新しい日本の門出をみているのか。

台風の被害、 千葉県であれほどひどい被害だったとは。 停電している地域の方、本当にお疲れ様です。狭い地域の強い災害というのは、どうしても全国的な共感が薄くなってしまうところはある。 現在も停電地域の当事者の方々は、受けた災害のひどさのわりに報…

時給ベース

「働き方改革」の話は、大企業にとっても、我々末端の中小企業経営者にとっても重要な話だ。 今年度は有給休暇取得5日が義務化された。 こんなのは、まだまだ前哨戦で、基本的にはそのあとに控えている「同一労働同一賃金」の部分が大問題。 間違いなくこれ…

選挙

参議院選挙が近い。結局、今回の選挙の争点はなんなんだろうか、というのが、今ひとつわからない。 今ひとつ盛り上がってもいない。*1争点が「年金」と言われると、違和感がある。 そりゃ確かに、このまま「人生100年時代」が当たり前、そこまででなくても80…

令和元年にあたって。

ハロー、ワールド。 ハロー令和元年。 平成の終わり 平成の天皇陛下・皇后陛下。 長年の公務お疲れ様でした。*1 やんごとないお方なのに、気遣いの力が傑出した方で、その資質も含めて深く国民に愛されたのは間違いない。天皇制は、僕らが思っているより盤石…

キングコング西野亮廣の演説

ネットで話題になっていたもんだから、近大の卒業式にゲストとして呼ばれたキングコングの西野の演説を観た。詳細はこうだ。 キンコン西野 伝説のスピーチ「人生に失敗など存在しない」平成30年度近畿大学卒業式最近Newspicksづいていたのもあり、西野氏の著…

45歳の早期退職勧奨はあんまりではないか

なんか剣呑なニュースが飛び込んできたぞ。 headlines.yahoo.co.jp「就職氷河期世代」は、すなわち僕らの世代だ。私は幸い医学部、つまり資格取得できる学部だったため、幸運にもあまり関係なかった。 が、そうでない学部の同級生たちは就職活動で苦杯をなめ…

公立福生病院の透析事件について その2

報道がされて一週間ばかりが過ぎた。当初わからなかったいくつかの疑問も露わにはなってきたが、実際、現場の感覚および実際の診療情報がみえないので、論評は難しい。 ガイドラインに則っていたのか、いないのか? 前回も書いたが、今回の事例、僕はガイド…

公立福生病院の透析の事件について 

なんか物騒な事件が飛び込んできたですね。 matomedane.jp医師が透析中止提示 患者死亡 | 2019/3/7(木) 6:24 - Yahoo!ニュース (こちらでは全文が読めます)まずは亡くなられた女性に哀悼の意を表したいと思います。なんせ、同い年ですからね。記事になって…

インフル狂想曲 その2

前回のエントリーでは、インフルエンザのこと、といってもゾフルーザについて書きました。 hanjukudoctor.hatenablog.com結局ゾフルーザは僕まだ使ってません。患者さんに「あの新しい薬ないの?」とはいわれましたけど、 「あー、あの新薬、テレビではいい…

インフル狂想曲

インフルエンザ、流行っていますね…… 私年末に医師会の夜間診療所の当番をやったんですけど、有熱患者のうち半分がインフルエンザキットが陽性となっていました*1。 患者さんの数自体はそれほど多くはなかったんですが*2、年末年始の民族大移動で、こりゃあ…

医師のSNS投稿は許されるか?

hanjukudoctor.hatenablog.com にも書きましたが、twitterの「医クラ」に、足を踏み入れ、最近はいろいろ交流しています。 おもしろいね、SNS。あと、フォロワーの多い方々の発するつぶやきは、やっぱりおもしろい。しかしTwitterで匿名であれ実名であれ、医…

遠隔診療はどうなったか?

すごい人数でした。興味もっている人は沢山いらっしゃるんですね。この前、第一回日本オンライン診療研究会をみてきました*1。 遠隔診療については、以前にこのようなことを書いています*2。 その1https://hanjukudoctor.hatenablog.com/entry/2017/07/15/0…

地回りMRの未来

どのような文明でも、黎明期には土地が開拓され*1たりして人口が増えて発展してゆきます。 成熟期に入ると単位面積当たりの収穫量は頭打ちになり、コストに対するリターンが逓減してゆきます。 さらに気づかれない形で生産性の低下が先行し、生産性の低下が…

免疫「力」の話

(2007年に旧サイト『半熟ドクター』に書いたものを少しリライトしました) 2018年は本庶先生がPD−1でノーベル賞を受賞され、癌免疫療法の認知度が一気に高まった感あります。非常に喜ばしいことではある反面、高額な民間代替療法としての「癌免疫療法」に患…

水害のこと

7/6の家の近所の貯水池。ありえないほど水位があがっていてぞっとした。お久しぶりです*1 今になっては、関西での台風21号直撃*2、北海道の地震など多数の災害があり、全国的には少しニュースバリューが薄れつつある今、自分なりに広島県の水害を総括してみ…

時間の非離散化と正月の意味の変化。

気がつくと2018年じゃないですか。前回ブログ書いてから半年経ってるわけで。 あやー。 どうせ年に数回しか書きませんけど、今年もよろしくお願いします。 * * 年末年始は、ささやかながら病院も通常の外来を休みますが、入院はあります。 幸い大学の先生…

遠隔事始 その4

遠隔診療についてつらつらと書いてきた。 遠隔事始 1 当院での導入のきっかけ 遠隔事始 2 診療所と病院、どちらがいい? 遠隔事始 3 遠隔診療が導入された場合の影響:移動診療室および遠隔専門医師の存在? ちなみに、保険診療の遠隔診療については、い…

遠隔事始 その3:

遠隔診療の本質として、患者さんはどこにいても診察を受けられるというメリットがある。 そして、それを拡大すると、医療側の方も、どこにいても診療を行うことができるかもしれない、ということになるだろう。 これは現時点では議論されていないが、今後、…