経営者は、きちんと当該業界の未来を知らなければならぬ。
コロナ禍では長らく地元に張り付いてコロナ対策医療ばっかりやってた。
今、そして今後医療がどうなっていくのか、はよくわからなかった。
オンラインの会議とかで垣間見るだけでは全貌はよくわからない。
とはいえ、所属学会のシンポジウムとかでは医療全体の進歩は今ひとつピンとこない。
久しぶりにモダン・ホスピタルショウに行くことにした。
www.noma-hs.com
モダン・ホスピタルショウは東京ビッグサイトにて主に新製品の紹介などの展示会を中心に行われている年1のイベントだ。
私はコロナ禍初めて観に行った。
今年の傾向
出展は以前より少し少なめであるように思った。
ハードよりもソフトの傾向が強かったように思う。
キーワードは、AI、DX、セキュリティ。
ちょっと前、一世を風靡したVR的なやつは今回はあまり目立たなかったように思う。
生成型AI
Chat GPTのブレークスルーからまだ一年経っていない。
製品レベルでは自然言語系AIはまだまだ(シンポや講演会では言及されていたRPAとかChatGPTに凌駕される気もする。)
であるが、画像判別系のAIは実用レベルに達しており、さまざまな製品に片鱗を感じることができた。
DX
DXはどの分野でもそうだが、特に医療は今後の人手不足を睨んで業務効率化が必須と言われている。
とはいえ、いまだに電カル化されていない診療所・病院なども存在するのは確か。
そういうレイトマジョリティやラガード向けの「アホでも使える」系の電子化コンテンツと(電カル・グループウェア)
アーリーアダプター向けの、まだ何が生産性向上になるのかはっきりしないコンテンツ(動線分析・経営分析とか?IT資産管理とか)
二通りあるようには感じた。
セキュリティ
海外からのサイバー攻撃・ランサムウェアによって医療機関がシステムダウンする、というニュースが最近よくある。
あれ、いわゆる強盗団が、ネットで集められて分業化されてるのと同じ様に、ハッキングもダークウェブ上で分業化されているらしい。
で、個人情報の塊=宝の山である医療機関は、ハッカー達の格好の標的であり、今後も脅威は続くらしいよ。
たしかに喫緊の課題ではある。
「サイバー対策きちんとしましょう」ということで、複数のメーカーがかなり積極的に宣伝していた。
個人的にはAppGuardのゼロトラスト型セキュリティがかなり面白そうだった。
ハードとして、自動精算機とセルフレジがかなり進化しているので、これは積極的に取り入れたいなと思った。
見守りシステム、ウェラブルセンシング系も相変わらずではあるが、コロナ禍前にくらべて大きな進歩は感じなかった(システム的には熟成か)