半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

おとなになったらなりたいもの一位「会社員」は意外だった

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2021, 竹原

コロナ・コロナ・コロナ…
第4波は明らかにいままでと違うね。
距離が大幅に詰まっている。

おとなになったらなりたいもの

こどもの日ですね。
resemom.jp

第一生命保険は2021年3月17日、第32回「大人になったらなりたいもの」調査結果を発表した。小学生の1位は、男子が「会社員」、女子が「パティシエ」であった。第一生命保険は、コロナ禍のリモートワークやステイホームの影響があったのではないかと分析している。

これはあくまで第一生命の調べであり、他にもこの手のアンケートはいろいろある。
他では一位「警察官」もあったし一概にはいえないと思うが、個人的な感想は、
会社員……ってマジ?
だった。

実際のところコロナ禍で、会社員のお父さんお母さんがリモートワークで仕事をしているのを子供たちは目の当たりにした。
それで親の仕事に肯定的な感情をもち、親と同じ道がいいと思ったのであれば、微笑ましいエピソード、と言えるかもしれない。

ただ、今の「会社員」ってめっちゃ過渡期でしょう?

昔は「年功序列・終身雇用」で、共同体としての会社組織というものがあった。
今は「終身雇用」の保証などなにもない。総労働時間も規制され、同一労働同一賃金年功序列で賃金アップの保証もない。
おまけにHRテックだかフィンテックだかで、いわゆるバックヤード部門のAI化、外注化はどんどんすすんでいく。

会社という組織は、今やICT・AIの手によってどんどん解体されているのが実情だ。

20年後には、今ある会社員の仕事のほとんどは別のものに置き換わっていると思う。
とはいえすべての仕事がなくなるわけじゃない。
けど、今「会社員」がやっている面白い仕事の多くは、エージェント化した個人事業主・起業家が会社と直で契約して成果報酬で動く世の中になるだろう。
現にそうなりつつある。

そうでないと、日本の生産性もあがらないし。
今の企業のあり方を守っていてもズブズブと地盤沈下し、絶滅するだけだ。
どちらにしろ今のありようから変化する必要はある。

* * *

私も経営者の端くれでもあり、ホリエモンとか西野亮廣の話ばっかりみていると、日本の「起業マインド」はかつてないほど盛り上がっているんじゃないか、とか錯覚してしまうが、現実は当然そんなわけはない。

今回のニュースは、親子関係という点では微笑ましいエピソードではあるのだが、現実は子供達が大人になるころには令和の「会社員」の仕事は残っているとは思えない。
もやもやするニュースだなと思った。