半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

2016-07-20:アップル帝国の軍門に下る

f:id:halfboileddoc:20160720061147j:image:w240:left自分のことなんてどうでもいいのですが、少し付き合ってください。

つい最近ですが、携帯を変えました。

Sony Xperiaから、iPhone seに。

* *

昔はパソコン少年、長じて、今はデジタルガジェット中年の私ですが、そういう古くからのパソコン少年にとってはマッキントッシュというのは燦然と輝く憧れの存在でした。当時100万とかしたと思います。雑誌とかに載っているだけで現物は見たこともなかった。

どうやら世の中にはマックというどえらいもんがあるらしいぞ……

 そういう意味ではスーパーカーとかと似たようなレベルの非日常的な存在でした。

大学生になり、個人のPCを持つようになるのですが、自分にとってのPCは、インターネット。ワード、エクセル、時にアクセス、みたいな主にビジネス用、実学用であり、大学生には、windows以外の選択肢は考えられませんでした。文系のふわっとしたカテゴリーの人にはiMacとか、ありえたと思いますが(あの昔なつかしのブラウン管のスケルトンタイプのやつね)、国立大理系は、そりゃWindowsだったんです。医学部生でMacとかは、若干私大の醸し出すリッチ感がありました。

医者になり、病棟での仕事、研究やなんやかや、学会活動とかでも、PC環境としてはWindowsですから、Windowsを使い続けてました*1

確かにMacはオシャレです。昔はWindowsとの間に超えられない川が流れていたMacも、その頃にはマイクロソフトのオフィス系のソフトもほぼ問題なく使えるようにはなっていました。

 しかし、その頃の自分には、オシャレなものを臆面もなく使う、というのに、変な抵抗がありました。「こじらせちゃん」だったですね。今となっては、幼少期の憧れのあまり、macに対してアンビバレンツな感情があったんだろうな、と思ってます。

転機

そんな自分にもアップル帝国の手は忍び寄ってきます。

端的に言うと、Windows/Android陣営に、魅力的なデバイスがなくなってきたんですよね。

前哨戦として、iPod classicを初めて入手したのが2009年。これはまあ、便利でした。ローカルに音楽を保存するタイプのデバイスとしては最後の世代ではありますが、CDコレクターということもあり、これは今も使っています。Appleについてはあえて避けていた態度も、ここでまず屈したわけです。

大きな転機はノートパソコンをMacBook Airに変えた時。購入履歴をみると、2012年6月。

それ以前にはパナソニックの名機Let’s Noteを使っていたのですが、自転車で事故を起こした際に壊れてしまい、代替として、割とどうでもいい(ちなみに富士通)ノートPCを買ったんですが、やっぱりそういう低いモチベーションで購入したデバイスは、あまり使い心地もよくないし、ギアとして愛着がもてず、つくづく後悔しました。

そこでMacBookを買ったわけです。これは自分にとってはかなり大きな変化でありましたが、音楽とかそういう関係の(録音とかビデオ編集とかYoutubeへの音源登録とか)作業がWindowsよりも圧倒的に簡単で「なんでもっと早く宗旨替えしなかったんだろう」と思った記憶があります。

タブレットは、最初Kindle Fireを購入しましたが*2、2014年2月にiPadを購入しました。これもMacBookと勝手に連動して、大変便利だなと感じていたように思います。

f:id:halfboileddoc:20160717161525j:image:w240:left

というわけで、PC、タブレットと徐々にApple製品に置き換わっていたのですが、今回、最後の砦のAndroid携帯がApple製品となりました。そしてスマートウォッチとして Apple Watchを購入し、ここにモバイルデバイスApple一気通貫」となったわけです。

高校生でもiPhoneを当たり前のように使う日本においては「いまさら」感はあります。

ここ2年ばかり体活動計(Fitbit Flex)を使っていたのですが、常時身体に密着しているためか、半年くらいですぐ機械がダメになってました。あと、Fitbitは充電器の線がすぐダメになるので3,4回買い換えました。

単機能の体活動計であれば、Fitbitの後継機種に替える選択肢はありましたが、ヘルスケアデバイスの将来性には職業柄興味があったので、今回は系統をかえてApple Watchを購入してみたわけです。GPSウォッチ機能もあり、心拍数測定機能もありで、なかなか魅力的なデバイスだと思います。あまりにも保たないバッテリーはいかがなものかとは思いますが。

アップル製品にかえてよかったこと

しかし、いったん、Apple製品で統一してみると、デバイスの操作などに共通な部分が多く、ストレスが少ないですね。またApple製品の思想である「しちめんどくさいところは機械がだいたいなんとかしてくれる」というのは、やはり日常生活においてかなり便利なんだと思います。

「すべての設定をカスタマイズできる」ということと、操作体系が共通であることによるSynergy効果はあなどれないなあと思いました。

あと、Wi-Fiなども、一つのデバイスにWPAパスワード入れると、同じApple IDを使っているデバイスは、パスワードを入れなおしたりする必要はないんですね。

バイスごとの障壁がない。室町時代から安土桃山の楽市楽座になったかのような衝撃がありました。っても安土桃山時代に生きてはいませんけれども。

 

自分の「こだわり」は何から来ているのか

今回も携帯をかえる前にずいぶん逡巡したのですが、替えて「なんでもっと早く変えなかったんだろう」と思ったんですが、これMacBookを買った時に思ったこととおんなじなんですよね。少し反省しました。

今でもそうなんですが、流行っているものに飛びつく、ということに対して、僕は過剰に構えるきらいがあります。

おそらく、自分のなかの「こだわり」というものを大事にしたい、ということなんだと思いますが「こだわり」というのはある種の偏屈さを内包しているわけで、そういう偏屈さを偏愛しているところに自分のアイデンティティのよりどころがあった。

 そういった自分の「こだわり」から半ば開放された今にしておもえば、一風変わった選択で「俺は一味変わったところがあるぜ」とか主張したかったんだと思います。いまは多分、どうでもよくなってきた感はある。

いい物はいい。

こりゃもうヴィトンのバッグをもってロレックスをつけてベンツに乗る日も近いね。そしてボーズのノイズキャンセリングヘッドホンでモーツアルトを聴くわけだ。

* *

あ、そうそう。携帯の機種変をした直接の動機なんですが、使っていた携帯、個体差なのか、ひどく電波の入りが悪くて、通話がとにかくできなかったんですよね。病院医師をしているものですから、随時呼び出しがあるわけですが、電話通じないと話にならない。

新しい電話は、とりあえず通じるので快適ではあります。

*1:あ、そうそう。このサイト 半熟ドクターも、もちろんWindowsで書いていますよ。

*2:家を建てた2012年10月、妻が自宅で使うパソコンがなかったので、新築と同時にiPadを購入しましたが、これは妻が使っています