半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

電子ブック雑感。

最近読む本の多くを電子書籍に切り替えている。

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いきさつは、こうだ。

まずKindle Fireを買った。

 きっかけは一年半くらい前に、とあるセミナーで地方に旅行したときのこと。ご一行様は、大概が自分よりも年上かつ、自分よりも大きな団体の経営者だったりするなか、幾人かは同年代の先生もいたりするわけで、一人の若い先生がKindleを持ってて「まあまあ便利ですよ」と、飲み会の帰り道でリアルタイムで地図みてコンビニを探したり、電子書籍をみせてくれたりするのが、ひどくスマートに見えたのだ。少し酔っていたからかもしれない。

 確かにちょっとした旅行で、本を何冊も買うと、意外に荷物になる。私は過食症ならぬ過読症なので、旅行の時の読み物の分の重量に、結構難儀するのだ。

 電子書籍を読むだけだったら白黒のPaperwhiteで十分なのだが、一応アマチュアですがミュージシャンですし、他にも色気があり、Kindle Fire HDを購入した。

 電子書籍は、私のような濫読家には、結構便利だった。

 何冊もリビングに本を散らさずに沢山の本を読める。旅行にも持っていけるし、同時に多読する場合もあまりストレスを感じない。

 ただ、結婚して個人のスペースが少なくなってからは買い控えていたコミック類も、電子書籍だと問題なく買える。買えてしまう。それに漫画を買うとき嫁に対して多少ならず恥じらいの気持ちがあったけれど、電子書籍はこっそり買える。だから、読む本の中で漫画の比率が結構高くなった(データ比率では90%、金額ベースでも70%程度がコミックが占める)

 あと、Kindle Fireであるがゆえに、ゲームみたいなものにも手が伸び、私の可処分時間は、Kindle以前と以後で、かなり変わってしまった。

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 Kindle fireでしばらく楽しんでいたが、2014年に入ってiPad Airに乗り換えた。

実は長らくコンピューター環境はWindowsのノートパソコン一本やりで、意外に保守的な私だが、iPadの便利さたるやおそろしいもので、ノートパソコンを持ち歩くことが格段に少なくなった。

 iPadをあえて買ったのは、論文などの資料を読むのに、Kindle Fireはちょっと使い勝手が悪かったためだ。

Kindleは良くも悪くも電子書籍(しかもAmazon Kindle)に特化したデバイスなので、それ以外のプラットフォームの電子媒体を観るには、Kindleはやややりにくい。論文をpdf化して、iPadでスイスイ読んでいる医局のイケている先生の姿を横目でみながら、私も真似をしたというわけである。

 iPad Airを購入し、もろもろの書類をEvernoteに読み込ませたら、書類(これは印刷物をとりこんだものもあるし、Webから直接pdfで取り込んだものもある)を閲覧することが、格段に容易になった。

 パソコンのローカルフォルダに入れていた資料を全部Evernoteに移したら、おお、これはまさにクラウド環境で、ノートパソコンすら要らなくなってしまった。もちろん、テキストを打ったり、資料を作ったりするにはパソコンじゃなきゃダメだ。だけど、最近ネットから遠ざかっているので、テキストの処理量は激減しているし、資料は職場のPCで全然なんとかなる(むしろデスクトップなので、メモリなどが今ひとつでも、やっぱり使いやすい)。

 また、雑誌の電子版は、kindleとは違ったフォーマットで売られており、iPadの方が見やすい。

Kindleの時は電子雑誌にはあまり手が伸びていなかったが、iPadにして、雑誌も買えるものは電子書籍で買ってしまうので、本棚に新たな本が入ることがすごく少なくなってしまった。家建てる時に、書棚室作ったんだけどな。

 しかし環境の変化は影響するもので、今まで出張でノートパソコンを持っていった時には、時々メールとか、ポチポチとしたウェブへの書き込みを行っていたのだが、iPadにすると、本を読むばかりで、アウトプットは激減してしまった。

 二年ほど経ち、そのありように対して少し反省をした。だからブログを再開してみたわけだ。