半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

スニーカーの話

いつの頃から、スニーカーしか履かなくなりました、というお話。

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ファッションなんてものは「変なこだわり」とオシャレさが反比例する傾向がある。多分ある。

そういう私もご多聞にもれず、テキ屋のオヤジのような柄のシャツばっかり着ていたり、薄汚い髭を伸ばしてみたり、カラーシャツばかり着たり*1していた時期がありました。

また、私には若い頃、スポーティなものに対するコンプレックスが総じてありました*2。だからか、大学時代には、敢えてデニムもスニーカーも履かない男でした。

かといって本質的におしゃれなわけでもなく、つまりはこじらせ服飾嗜好全開だったわけです。

今の私は、めんどくさいこじらせの呪縛から解放されて自由に服を選んでます。とても楽です。

ですが、やっ、既婚のおじさんですから、どうでもよくなってるだけかもしれない。順調に「大人の階段」を下り*3、適当な服を着ている私です。

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しかし「スニーカーを履かない」という縛りはなかなか解けなくて、かといって革靴のはき心地の硬さにも閉口するわけです。

その妥協点として「ビルケンシュトックの革靴しか履かない」期や、「別に、楽だから履いてるだけだかんね…ということで仕事中はハイテクスニーカーを敢えて履く」期なども、過渡期にはありました。

四年前くらいからジョギングを始め、まあその時にはジョギングシューズですけどそれはそれとして普段の生活とは不連続でした。*4

出張先で旅ランもしてましたけど、そんときはジョギングシューズは携行してました。シューズ入れのスペースがあるバッグを買ってみたりとかもしました。

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そういう自分が嫌で、二年前に、「ボトムスの下にキレイ目カジュアルのスニーカーを履いたらいいじゃん」ということを自分自身に納得させ、そうして生まれて初めてNew Balance(574)のスニーカーを買ったわけです。

ふ。ふふ。

いや、楽ですね。

ジャケパンスタイルにもなんとなく合うし、走るのはジョギングシューズの方が楽ですが、ま、10kmくらいなら問題なく走れる。何より日中歩いていても、足が疲れにくい。シューズがこれ一つで済むので荷物が少ないのもいいことです。

さすがに上下揃ったスーツの時には、スニーカーはちょっとどうかなと現時点の僕は思っているので、たまにスーツの時は革靴を守っていますが、正直にいうとスーツを着る機会が明らかに減り、ジャケパンのスタイルが圧倒的に増えました。

夏季はクールビズという名目で、多少のカジュアルさは許容範囲かとも思うのですが、時々は、ドレスコード的にアウトだったかな後悔する局面もあります。秋から冬にかけてはどうでしょうか?ちょっとスニーカーの頻度は減るのかもしれません。

オトナスニーカーとして無難な選択であるNew Balanceにしたのは、別に面白みのある選択肢ではないのですが、これこそが変なこじらせの呪縛から解放された証左で、自分としては前進なんじゃないでしょうか。

今は、New Balanceの中で、1400番と996番を買い足してローテーションさせています。

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という、どうでもいい自分史を語ってみました。

ただ、今のファッショントレンドは「ノームコア」であり、今回自分が語った内容は、あまりにノームコア的文脈に添い過ぎているようにも思います。つまりは、今までの経緯を現在的価値観で再構成している可能性があります。無意識下なので自分ではよくわかりませんが。

また時代が変わり、端的にいってデコラティブなもの(BOØWY(ボウイ)的なものとか)流行った時に、自分がどんな風に自分のファッションを総括するんでしょうかねあたしゃ。

*1:白いシャツはジャズっぽくないんじゃないかと思ってました。馬鹿だねー。

*2:運動のできない子だったから。今、ジャージとかスポーツウェアを嬉々として選んでいる自分がなんだか不思議に思えます。

*3:子持ちになった昔の同期と「独身の頃はさーバーバリーブラックレーベルとか着てたけど、今はユニクロよ」と同僚と話したことがあるのですが、それ以来「大人の階段下りる」は僕の語彙にインプットされています。ちなみに元ネタのH2Oの『想い出がいっぱい』において♪大人の階段のーぼるー、の「ぼ」の音の跳躍。この「大人の階段」を踏み外す方がとても多い、と、うちの嫁は毒吐きます。

*4:ジョギングシューズって、派手なカラーリングで、普通の服と合わないことが多いですよね