半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

迷い猫の話 その2

続きです。

おかわり

仔猫は夜通し、みゅうみゅう泣き続けていた。
やっぱりおかあさんを探しているのかな?
夜中も何度か外に出てみるが、そうでもない。

一夜明けて朝5時くらい。早朝。
階下ではやっぱり子猫の鳴き声がするな…
 ふとんのなかでぼんやり思う。
あれ?

これ、鳴き声が一つじゃない!


外からも声がする。
近い……


………車の下から鳴き声が!


というわけで母猫はいませんでした。
あろうことか、もう一匹仔猫がいました。

ボンネットあけるのもこの車ではほぼ初めてのことで。20世紀、まだ若かったころはよく車のボンネット開けてたなあ(よく壊れる車だった)

車の下のエンジンルームの込み入ったところに入り込んででてきません。
ボンネットあけて下を探しても、下から覗いてみても、声はすれども姿は見えず。

……あ?
あ!
あーあんなとこに!
 ちょっとだけ顔をのぞかせてる。

手をのばしても、届かない。
ちょっと触れても怖がってすっと逃げる。


車のシャーシの下部は、仔猫が隠れられる程度にはスカスカで、
しかし46歳の小太りおじさんが手を入れるには狭すぎた。

ここまで誘いだすのに二時間かかった……

……2時間ほど奮闘。
全然でてきませんし、なんなら車出せませんし。

昨日の保護した子猫をケージに入れて車の横に置き泣いてもらいました。
「天岩戸」方式。もしくは「鮎の友釣り」方式か。

そうすっと、二匹目、「なんやろ?」と顔を覗かせました。
捕獲。

まさかの「おかわり」。
どうすんだこれ……の二乗。

ということで二匹の無名猫が。
まさかもう一匹増えるとは。

捨て猫なのかなあ

この二匹は元々野良ではなく、捨て猫の可能性高いと推測。

  • 人を怖がらない
  • 目視したかぎりノミ・ダニなし
  • 目脂・肛囲も清潔
  • 野良の張り詰めた感じがない
  • いい猫の血が入ってる美猫感あり
  • 教えてないのに猫砂トイレで排便

というか猫トイレをケージに入れるまで便をせず、トイレをケージにいれたら「これだよこれこれ」って感じで便をした。こんなの絶対飼い猫だろ……
親猫が探しにこないわけだよね。

とりあえず二匹共元気に餌を食べてくれるようになった。
一号も、兄弟がいるのが心配だったのか、二匹そろったらもりもりご飯を食べ出した。

獣医さんに連れて行った。
一号(薄い色、土曜捕獲)が女の子、二号(濃い色、日曜)が男の子と判明。

引き取り手

里親探しを行っていました。
SNSで報じたのもあり、全国からもオファーいただきましたが、
結局は地元で保護猫活動をされてらっしゃる方が、引き取り手を探してくださりました。

引き取りまで一週間ほどありましたが、その間玄関で飼っていました。

やんちゃ!

んもーかわいい…かわいい過ぎるうぅぅぅうう。

えさも争ってたべる

一週間しっかり遊ばせていただき、猫が苦手だと思っていた妻も「猫かわいいねえ、かわいいねえ」とすっかり仔猫に籠絡されておりました。
(情がうつってしまうので、名前はつけず一号・二号と呼んでいましたが)

猫アンバサダー出現

迷い猫一号二号は、保護猫の里親さんのもとへ引き取られていきました。
市内医療関係の繋がりもあり、顔の見える関係で安心して送り出すことができました。

仲立ちで引き取りに来た方の車も『猫アンバサダー』ていうくらい猫愛が強かったので安心でした。
猫好きの連帯つよし。

一週間の短い猫滞在生活を終えて

子猫騒動で思ったこと

  • 自分の車の内部構造をしっかり知ることができてよかったです(棒読み)
  • 妻の猫ロスが思ったより大きかった
  • ちゅーるはやはり猫の覚醒剤
  • 猫引き取りたい、という声は多いが現実に可能な例は意外に少ない。

ライブ行けたら行くわ、と言って実際に来る比率くらいかなあと思いました。