半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

コロナの恐怖

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2020, 津山

コロナ、コロナ、コロナ…(Covid-19, SARS-CoV-2)
ひょええ〜っ。
ついに全国的な流行の中で、自分の周りにもコロナがやってきた。

地方の中核都市に住んでいる分には、今まではコロナといっても、どことなく別の国の出来事のような感じだった。
が、今月の初旬には、自分の住んでいる街でもクラスター感染が再び生じた。
今度は地域内の病院でクラスター感染が発生したのである。

感染者は一気に桁が増え、高齢者の感染者の対応で、基幹病院も、病床を一気に埋める事態になった。
消防局でもコロナの感染がでたりもした。学校、保育園、会社、介護施設、ぽつりぽつりとコロナ陽性がでる。

ちなみに広島市内もまた結構なクラスタ感染があちこちででているらしく、現在広島県はかなりHotなところになっている。

実際、実際に知っている友人のコロナなどは、Facebookなどでうかがい知るばかりであったが、
今回の地域内の流行は、だいぶ距離がせばまった。
今までは「友人の友人」「知人の友人」がコロナだ、みたいな話だったのが、友人や知人そのものがコロナになる事例がじわっと増えた。
県をまたいで通っている娘(中学生)の学校の先生にも数人陽性者がでて、クラスタ感染となったらしい。
だいぶ、コロナとの距離が近づいてきた……
怖いね。

まあ、東京や大阪などの大都市に住んでいる友人のレベルにやっとなった、ということだ。
ただし、この地域は基幹病院が多くはなく規模も小さい。
だから地域内コロナ感染の流行で、拠点病院の収容能力の限界を越えるのも早いだろうと思う。

おそろしいな。医療崩壊が現実に近づきつつある。*1

年末年始

とはいえ、年末年始は静かなものでした。
もともと例年、年末年始は旅行などはいかずに、毎日仕事場にいって小さなトラブルを解決する「妖精さん」のような仕事をしている。*2
(こういうのは勤務医の先生に役割をふると、デューティが発生するし、ちょっとの時間ではあるが嫌なものである。自分でやるのが一番ラクなのだ)
個人的には、初詣にいくのをやめたことが、一番気持ちが楽だったな。
なんだかんだいって人混みは疲れる。
お祓いとかしてもらったり、破魔矢を買い替えたりなんやかや。
今年それをしないことで、随分心が静かでいられることに気づいた。

hanjukudoctor.hatenablog.com
(お祓いについては、以前こんなことを書いたことがある。もう10年にもなるのか…)

人生に必須なものなど、多分ない。
コロナで、人間活動の多くを阻害されたために、多分に厭世的になっているからかもしれない。


ただ、必須なもの、必要じゃないもので、ほとんどの人の人生は回っている。
僕だってそうだ。
医療というのは尊いものだ、と思いたい気もする。
自分がやっている仕事を心底くだらないものと思って続けることはできない。
でも、人の死亡率は所詮100%。破れほぐれた布を繕うような仕事に過ぎない…と思う時もある。

どこかで帳尻をあわせ、無駄をやらないと、経済はおそらく停滞してしまう。

おりしも、首都圏では「非常事態宣言」を出すという状況までなった。
飲食店が感染拡大に寄与しているということで、飲食業界を狙い撃ちにした政策になりそうだ。
もう2020年を生き抜く時点で、多くの店は、ストックを吐き出してしまっている。
ここで月単位の自粛が本当にできるのかどうか、わからない。
国にも、余力はそこまでない。休業補償が十分にできるのだろうか。

一番問題なのは、どこまで頑張り、耐え抜けばいいのか、出口がはっきりしていないことだ。

ただただ、無常を感じる一年の始まりだ。
あ、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
(そらぞらしい)

半熟三昧:

2020年買ってよかったもの【モノ編】 - 半熟三昧(本とか音楽とか)
2020年買って良かったもの【書籍編】 - 半熟三昧(本とか音楽とか)
一年のまとめを書くのは結構楽しいですね笑。2020年は割に本を読んだつもりでしたが、そうでもありませんでした。

*1:まあしかし、今私の住んでいる人口40万前後の都市で毎日10-15人の感染症患者がでている程度なんて、生ぬるいのかもしれない。例えばドイツとかだと、同じ人口規模だと、一日に800人とかの感染者だ。ひょ、ひょええ〜〜〜。

*2:フィーはでない。経営者だから。