半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

事故、そして自転車話の終焉。

半年ぶりにどうもです。

順調に自転車に乗っていたのですが、まあ、ざっと沿革をいいますと

  1. 去年12月に、溝にハマって転倒>鎖骨遠位端骨折となり、人生初の即Op
  2. その後しばらく自転車はお休み。
  3. 今年4月抜釘術。その後自転車再開。 週100キロペースで乗りまくり(ヘルメットなど、安全用具にはことのほか気を遣うようにはしました。だってもう事故るのいやだもの)

 という状態でした。

コンポーネントも105に変え、ホイールもアルテグラにしたりしてまあ、結構エンジョイしていたわけです。

しかしながら、7月2日の土曜日、事故をしてしまいまして、二週間くらい経った今もまだ入院中です。

* *

 その日は朝から子供達と動物園に行ったのでした。(やはり当市の動物園のライオンは元気ない…)

 あんまり暑いから動物園は午前中で切り上げて(市の小さな動物園なので1,2時間もあれば全部みれてしまうのです)帰って、子供たちは昼寝。子供達が昼寝をしている合間に、病院に処置に上がり、ついでに少し運動しようと思いました。

 病院からさらに坂を上がり20km程度のコースを流して戻ってきたわけですが、家に帰るまでに細い路地があるんですね。信号もない一本道ですが、左右からかなりの速度で車がゆきかう、まあはっきり行って道路行政的には悪名高いらしい路地だったんだけども、そこの幾つか目の交差点で、直進しようとしていた軽自動車と斜め左前から接触してしまいました。左胸部を「ボクっ」という音がしまして、上にはねあげられました。幸い速度は20km/hrしか出ていなかったように思います。

 意識は途切れませんでしたが、前回(去年12月)の鎖骨骨折よりまして強い痛みがあり、肋骨がやられたのは瞬間にわかりました。息しても痛く、というかあんまり痛すぎて息ができません。

 交差点の角に横たわり救急車が来るのを待ちました。この時点で数歩は歩いて交差点の角まで動いたのは覚えていますが、あまりの痛さにその後は動けず。救急車にて病院へ。(ま、近所だし、規模でかいし、今勤務している病院に運ばれてしまいました)。そういえば、この前は自力で医局に到達したので、今回が生まれてはじめての消費者としての救急車利用です。

 幸い街中なので通報は迅速でしたが待ち時間って待てないもんですね。長く感じました。

 しかし、この前も自転車がらみの自損事故をしているので気まずいのなんの。

救急搬送

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 救急車でついたら、うちの救急救命センターの顔的存在であるボス先生がお出迎えてくれました。まー気まずいの何の。

 テキパキと服は撤去され、ラインが入り、カラー固定されたままCT室へ。

CT取ってわかったことは

左肋骨45678910骨折。4から7は前面でひび(押すと相当痛いけどな)、8910は背面でこちらはわずかに偏移あり。

あとほら、あのよく土産に買ってくるクッキーみたいなの。

そうそうラングドシャ

じゃない肺挫傷。つまり ラングがドシャってました。

写真はCTの3D構築像なんですが、写真の大体中央部、背面にヒビが入っているのがわかりますね。

 

入院

 幸い挿管せず保存的加療でいけるとのこと*1

 フェンタニルとリザーバーマスクをしたまま割とどろどろで二日間。もう二日ほどして、おしっこのくだが抜けた日に一般病床にうつりました。

 一時期は胸腔内のドレナージが必要かと危惧されましたが、幸いFluidは増えず、保存的加療でなんとかなりました。

 しかし、受傷10日目くらいのCTで、その部位の無気肺があまりよくならないので、BiPAPという人工呼吸器の子分のような陽圧換気を行う機械を間欠的に用いて肺を膨らませることになりました。

 ようするに、紙ふうせんにフーと空気を入れるのと同じです。

 普通の状態の肺は 買ったばかりの紙ふうせんを手で広げるのと同じで、引っ張って空気を体に引き込んでいるんですけれども、これは空気を押して風船の中にいれてやるわけ。そうやって肺をふくらませたり、今はしています。

 だんだん良くなってきて今は病棟をうろうろしていますが、未だに寝返りはうてないし、横たわると、折れた肋骨の骨折端がコリコリと動きます。

 

自転車はもう止め

今回のは対車の事故でもあり、前回の自損事故とは違います。

 しかし一年をおかず自転車で二度怪我をしましたので、周りも止めますし、私としてもさすがに自転車にのることは許容できなくなりました。だって、次怪我しても誰も治してくれんよ。

 せっかく三十代に入って見いだした趣味で体にもよかったけど、こればかりは仕方がありません。

 考えてみれば、運動しない、翻っては大きな怪我もしたことない自分が三十代半ばでフィジカルトレーニングに楽しみを見いだしたけど、やはり板についてなかったんでしょうかね……

ドラクエでいえば、僧侶から転職したばかりの戦士、みたいな感じで、レベル低いし死ぬ死ぬみたいな感じでしょうかねえ。

今回の入院では、

  • 動脈採血
  • 尿道バルン
  • ネックカラー固定
  • フェンタニル、それにより起こる吐き気と猛烈な便秘
  • 陰洗・清拭
  • BiPAP

など、今までにない経験をしまくりました。えらい目におうてもうた。

で、さすがに入院も二週間くらい経ってくると、暇で暇でしょうがないというのが本音で*2、捨てBlogを再開しているわけです。

*1:しかし今思えば、挿管して意識無くしてもらったほうが楽だったかもしれない、とも思う

*2:あと、どうしてもやらないといけないPC仕事があるのですが、それに対する逃避行動というのもある