半熟ドクターのブログ

旧テキストサイトの化石。研修医だった半熟ドクターは、気がつくと経営者になっていました

医療について

ピンピンコロリ(PPK)の欺瞞

今週は地域での講話と、別の講演と、妙に忙しい週だった。 どちらも「死」とか「看取り」に関するお話なんであるが、片方はACPとか、死について省察しましょう、というもので、もう一つは「院内で死に際する諸問題(診療の標準化でもあり、リスクマネジメン…

去年の喧騒

気がつくとすっかり秋だったりします。8月、9月とあんなに暑かったのに。* * * 昨日は特別な一日でした。 うちの医療法人にとって、とても大切な先生が亡くなられて、ちょうど一年が経つ。 その日でした。当医療法人は慢性維持透析を基幹業務としています…

遠隔事始 その4

遠隔診療についてつらつらと書いてきた。 遠隔事始 1 当院での導入のきっかけ 遠隔事始 2 診療所と病院、どちらがいい? 遠隔事始 3 遠隔診療が導入された場合の影響:移動診療室および遠隔専門医師の存在? ちなみに、保険診療の遠隔診療については、い…

遠隔事始 その3:

遠隔診療の本質として、患者さんはどこにいても診察を受けられるというメリットがある。 そして、それを拡大すると、医療側の方も、どこにいても診療を行うことができるかもしれない、ということになるだろう。 これは現時点では議論されていないが、今後、…

遠隔事始 その2:

前回の続きである。 遠隔診療という形態は、病院と診療所なら、診療所の方が向いている。 なぜか。 * * 医療法では、病院の場合、入院人数と外来人数によって医師配置基準が算定されており、それを満たす必要がある。 リンク→<医師の配置標準について> …

遠隔事始 その1

唐突であるが、今度遠隔診療をすることにした。 うちは、80床の地域密着型の中小病院である。とりたてて外来の人数は多くはなく(少なくもないが)目立った個性はない(と、自分では思っている)。集客については、今後の医療のトレンドを考えるとそうそう楽…

応召義務のスマートな回避方法

「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」なんて言葉もありますが、医師は「聖職者」というくくりで認識されていることが多いわけです。 医師に本当に聖職性があるか?と問われると口ごもる私ですが、ただ、普通の職業と違うんやで?という一端として「応召義務」…